第2話 家庭の食品ロスを減らすために
マンガで解説
解説
家庭の食品ロスを減らすために
第1話では、(1)「食品ロス」とは、食べられたはずなのに廃棄されてしまっている食べ物のこと
(2)家庭から排出される食品ロスの量は244万トンにもなる
とお話ししました。
ということは、この244万トンもの「食品ロス」は、私たちの工夫次第で0(ゼロ)にすることが出来るものだということです。
マンガの第2話では、田部家夫妻の買い物をする際の工夫と保存する際の工夫について紹介されていました。ここでは、そういったご家庭で出来る食品ロスを減らすための工夫について、シーンごとにいくつかピックアップしてみました。
家庭での食品ロス削減に向けて出来ること
「いつか使う」と特売品を大量に買い込んでしまう。
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買い物リストを作る!
必要なものをリストアップして、計画的に買い物をしましょう。 -
誘惑に負けない!
買い物に行く前に、何か食べておくと美味しそうな匂いなどの誘惑に負けずに、冷静に判断できると言われています。
冷蔵庫の中に何があるのか分からなくなる。
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日頃から冷蔵庫を整理整頓!
「買い物に行く前」や「毎週何曜日」といった感じで、冷蔵庫を常に整理整頓する習慣をつけましょう。 -
一番確認しやすい中央部はなるべく空けておく!
すぐに使えるスペースを冷蔵庫の真ん中に作るようにしておけば、万が一料理が余ってもお皿ごと保存出来て手間が省けます。更に冷蔵庫の奥の方も確認しやすくなるので一石二鳥ですよ。
久しぶりの料理でついつい作りすぎてしまう。
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食べる人とのコミュニケーションを大切に!
自分のお腹が空いているからといって他の人も空腹だとは限りません。料理をする際には他の人との対話を忘れずに。 -
作りすぎてしまったら、しっかり保存!
もちろん、仕方がなく余らせてしまうことも多々あります。そんな時は、「次の献立の1品が増えてラッキー」と気持ちを切り替えて、冷蔵庫や冷凍庫でしっかりと保存して、なるべく早く食べきるようにしましょう。
賞味期限に敏感になりすぎる。
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賞味期限と消費期限の違いを正しく理解する!
「賞味期限」は「おいしく食べられる期限」です。少し期限を過ぎても食べられなくなるわけではありません。
違いをちゃんと理解して、すぐ捨てるのではなく本当に食べられないのか確認してみましょう。(一番は、もちろん期限切れにしないことですよ!)
ここで紹介したものの他にも、「次に調理することを考えて、食材の下ごしらえをして保存しておく」や「買いすぎたり、食べきれなかったりした食品はフードバンクに提供する」など、様々な工夫が出来るかもしれません。
意外と忘れがちなこと…
こちらの写真をご覧ください。これは、家庭ごみの収集日にごみの組成を調査した際に撮影されたものです。ご覧のとおり、一見冷蔵庫に入っている食品と何ら変わりませんが、これらは食卓に並ぶことなく、賞味期限・消費期限が切れた食品や、使われずに傷んでしまった食材などです。
お土産だと思われるお菓子などもありますが、多くが購入してそのまま捨てられてしまっている手つかずの食品です。このように見てみると、いかに『食べ物や食費』を無駄にしているかが分かりますね。
令和3年の日本の推計では、ごみを処理するために一人当たり年間約1万7000円の経費が掛かっているとのことです。
今回お話ししたことを踏まえ、上手に買い物をして上手に消費をすることで、環境だけでなく家計にもメリットがあるかもしれませんよ。